さあ、夏休みだ
7月に入って2週間、ほとんど太陽が出なかった。
このまま秋になってしまったら悲しいナ、と思っていたが、
やっと中旬から20度近い気温の日々が続いている。
7月25日
さあ、明日から夏休みだ。
とは言っても、今年は7月27〜8月2日が試験週間だから、大学の正式の夏休みは8月3日かららしい。
でも、いつも自分の前期授業がすべて終了した時がスタートだと思っているから、明日からが私にとっての実質的な夏休みだ。
4月の2週目頃から数えて3ヶ月半。
毎年おもうことだけれど、前期はけっこう長い期間です。
7月に入ると、私は毎年バテ気味になって、授業運営がいいかげんになってしまいます。気温が上がることによる夏バテとかじゃないのです。実は、私は授業への集中力が3ヶ月以上続かないのです。(知らなかっただろ)
だから、7月に入ると授業がイイカゲンになってしまうのです。
まあ、言い方を変えれば、授業開始2ヶ月間ぐらいは、他の先生より相当気合を入れてるから、3ヶ月目くらいからは普通レベルに落ち着くのだとも言えるかもしれないけど。
今年は、釧路校での通常授業の最終年だ。
来年からは新規カリキュラムが組まれるだろうから、教養選択科目の「美術」は今年で終わりだ。だから、総仕上げとして、でき得る限りの全てを行った。
B−KenWebで見た人もいるだろうけど、「授業VTR」と「コメント入りの提出レポート」を毎週掲載した。これはけっこうしんどかったゼ。
おもえば、出席とレポートで評点をつけることは、大学教員にとっては一番大変なことだってことがよく分かった。
大学教員の中で、だれが講義を一番サボッテルかどうかは、以下の点をくらべればすぐわかることだ。
A:最もサボってる大学教員は
出席をとらないで試験一発で決める人
B:最も頑張ってる大学教員は
出席をとって多数のレポートで評点を決める人
このA/Bの間に、出席・試験・レポート(返す返さない)の関係でいろんなパターンがあるけれど、Bが最も手間隙かかるのです。しかも毎回レポートにコメント入れて本人が確認できるようにするなんて、聞いたことがありません。だから、一度やってみようと思ったのです。
ついでに慶応やポン女や東北大でやりはじめた授業VTRをWEBで流す方法にチャレンジしてみたけれど、個人でやるのはやっぱりすごく大変でした。
実はいま、やっと授業が終了したことでホッとしている。60名規模の実受講者に対して、こんなことおそらく今後2度とできないだろうと思っている。レポートをPDF化してコメントを記入するのに3時間以上かかる。それからVTRを編集してWEBにUPするのに3時間として、合計6時間もかかってしまう。
DVテープからMPG編集したり、レポートを読んでコメントを書いたりすることは好きな作業だから、つい打ち込んでしまうけど、なにもここまでしなくとも…って、我ながら思ってしまった。
こんな趣味的な作業は、今後はもうやめることにします。
でも、今後は一般教養の「美術」の授業を担当する機会がないのは、やっぱり寂しい気がします。
まあ、そんなことで、
6月以降の授業は、趣味がこうじて泥沼にはまってしまったから、この1ヶ月間というものは、
アトリエ通信をいじくる余裕がなかったのです。
トド君の就活
7月はじめ頃、教員採用の一次試験が終わりました。4年生の就職活動は今がピークです。
入学時にベッカムヘアーで闊歩した、おしゃれなトド君は速くも4年生。
彼は大阪のゲームデザイン関係を受けていました。
「一次に通ったので、二次に行ってきます」
その後会ったとき、彼が言いました。
「二次試験落ちました」
「…そう」
「二次には4人しかいませんでした」
「一次には何人いたの?」
「800人でした」
「え…??」
「800人が4人になっちゃったの?」
「全部がキャラクターデザイン志望じゃなかったけど、半分ぐらいはそうでした」
「二次に良く残れたね!」
「ハイ。4人の中には少年ジャンプの赤塚賞を受賞した人もいました。とても上手でした」
「あたりまえジャン… そうか、じゃ落ちてもしかたないね」
「ハイ、良い経験をさせてもらいました」
私は、彼が二次試験に行くときに
「タダの田舎モンじゃないってことを見せてきなよ!」
って言って送り出したけど、
大したもんだ。
以前とくらべると、声に自信が感じられるようになった。
トド君がんばれ。
きっと良い成果が得られると思うよ。
ファッションの話
だいぶ前から、Gパンのひざに穴が開いていたり、そこかしこ擦り切れたズボンをはいてる人を見受けるようになった。
みっともないなって思っていた。
でも、その後それはファションだってってことを知り、とても驚いた。
昨年、息子が高校に入り下宿して、しばらくぶりに会ったら髪の毛が逆立っていて、とてもだらしなく見える私服を着てたから驚いた。
「オイ、オマエどうしちゃったんだ、床屋へ行けよ、もう少し服装をキチンとしなよ」
って言ったら、家内と息子の双方から
「何を言っているんだ」と叱られた。
それは流行なんだそうだ。
それから最近だけれども、
マクドナルドで、注文しようとしてた時、すぐ前にいた二人の青年のズボンがズリ下がっていたので、
「あいつら、ズボンが下がってみっともないぞ」って言ったら、
「おやじ、大きな声で言うもんじゃないゾ」と息子にたしなめられた。
場所を移動してから家内に言われた。
「あんたね。あの子たちは、ズボンを垂らして履くことで、オレは勉強なんかする気はないし、アホなんだよってことを自己主張してることになるの。あの子たちが、襟元をキチンとして、まともな格好してたらどう思う? その方がおかしいでしょ」
「ウ… 、それもソウダナ」
ファッションは難しいもんだ。
私が大学に入学した時、私は国鉄の駅まで布団袋とダンボール二個をリヤカーで運んで、チッキ(乗車券を買った時に送ることができる貨物)で送った。学生服と学生帽をかぶって一人で東京に出て大学の寮に入った。そうして大学生活を始めた人間です。入学式には、学生服というわけにはいかないと思ったから、近くのヨーカ堂で買った薄いジャンパー姿だった。それ以後、毎月2万円の生活費では、ほとんどの衣類はヨーカ堂で安いものを適当に選ぶことしかできなかった。だからというわけではないけれど今もってファッションは苦手です。
私が、今なんとか服を着て学校に行けるのは、全て家内のおかげです。スーツにYシャツ姿でなら、私も何とかできそうな気がするのですが、しかし私はそんな姿がキライなものですから困るのです。
人間には、それぞれ好みの衣服パターンというものがあります。通常、サラリーマンはスーツ姿です。近頃は教師もスーツ姿が多いようですね。
じゃ、大学の教員はどうでしょう?
大別すると、
@スーツ姿
Aジャケットタイプ
Bムチャクチャ
この3種類です。
私は、Aのジャケット(ブレザー)にズボン、どちらかといえばイタリアンファッションが好きなのです。
まあ、通常はイタリアンファッション好きといえば、
一番のしゃれ者だってことになってるけど、私のばあいは、
そういうことじゃないのです。
スーツはいやだ、硬い感じはいやだってことで、排他的に残る、イタリアンファッションもどきになってしまったようなのです。
「スーツ姿が一番、お金がかからないんだよ。ジャケット着たい、ってのが一番かかるんだよ」
って家内から言われます。
この十年ほど、丸井向かいのボンドって店で衣類はそろえています。年に2〜3度家内に連れられて行くと、そこの店長さんが、いつもアットいう間にみつくろってくれるから、ジャケットからシャツ、パンツと1時間以内で買い揃えることができます。釧路では紳士服は、ボンドが一番値段が高いらしい。でもその手際の良さに多少の値段の高さは…ってことなのです。
これは、前回コラムのセールスマンと同じことですね。
でも、
若い頃には、ヨーカ堂に売っている安物衣料でも着ることができたけれど、最近は年取ってきたから、安物衣類が似合わなくなってしまったことが悲しい。
40歳過ぎると、青山とかの安売り衣類が「軽すぎて」全く似合わなくなるのです。それは中年太りの体型のせいとかいうものじゃなくって、質感が安っぽいとダメなんです。
だから次第に衣類に金がかかるようになってしまうのです。服に金かけたくなかったらスーツ姿にYシャツが一番だ。これはみなさん覚えておいてくださいね。
ところで、いよいよ釧路の○井今井がだめらしい。
来年8月に閉店するようだ。
以前には、長いこと「○三鶴屋」がやる気の無い店舗構えをしてたあと、○井になって、やっとまともなデパートができたから良かったねと喜んだ、特にデパ地下の食料品が改善されたから良かったんだけど、またなくなってしまうようだ。
デパートが無い釧路になってしまうのだろうか。
それはとても寂しい話ですね。
おしまい。
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