▼送別会1
追いコンの翌日、二人の学生が研究室にやって来て、こう言いました。
「いつごろお暇ですか…? 先生の送別会をしようと思うのですが」
一応、私も今年度末で本務校と兼務校とが入れ替わり、岩見沢が本務校になるわけです。しかし、あまりそうした意識がないものだから、私自身ではたいして気にもしていませんでした、でも、住み家が釧路を離れるということには違いないわけですね。
「エ…、まあそういうことかもしれないけど、気持ちだけいただいときます。」
その場ではそう答えました。
4月からも釧路校で授業があるわけだから、「いちおう毎週釧路に来る」予定だし、A701研究室も、当分はこのままの状態で使用できそうです。ですから、私と学生との実質的な関係は、来年になっても今年とあまり変わらないんじゃないかな、と思っています。
ともかく、新3年生がめでたく卒業する2年後までは、面倒を見させてもらおうと思っていますから、ありがたくお断りした次第でした。
▼送別会2
3月16日に釧路校全体の職員送別会が行われた。
昨年の送別会は、たしか退職者が2名で4名が再編関連の異動者だから、送られる側は6名だったと思う。
一昨年の福井先生の退職年には、送られる側はわずか2名だったから、昨年の6名は平均よりは相当多かったわけだ。
しかしながら、今年送られる対象者は、なんと昨年の倍の12名だ。おそらくこんなに多くの異動異動者がある年は、後にも先にも無いことだろう。12名のうち6名が退職者です。
メジャーなところでは、明神勲、奥山先生。他の退職者は、いわゆる大学院設置要員として、この10年以内に各教科に赴任された方たちだから、おわかりにならない人の方が多いだろう。
それから3名が他大学への転出者で、それ以外は岩見沢への移動などの再編関係者だ。
再編後の釧路校は、教員養成への特化が進んでいる。だから近頃は、音・美・体・技術・家庭の退職者の後任はもちろん無補充。退職者の後任として新たに採用される先生の所属は、教育・教職がらみが圧倒的に多い。
そういう訳で、いつのまにか知らない顔の先生が増えてきた。
先日も、久しぶりに出た教授会で、発言した先生の声に聞き覚えがない。だから、隣に座っている佐々木先生に、「あの人、誰?」と尋ねたところ、「教職の…さんですよ」と教えてくれた。で、「その向こうの人は誰?」と尋ねたら、「アレ?あの人はアレ?だれだったかな?」、佐々木先生も知らなかった。
もちろん、廊下を歩いている時にも、けっこう知らない先生と顔を顔を合わせているのだが、もう名前を確認する気にもならない。私が、顔と名前とが一致しない新任の先生がおそらく3人はいるだろう。
釧路校の今は、そういう状況なのです。
▼2007入試
昨年の釧路校の受験者数は他分校を押さえて、ぶっちぎりの高倍率だった。さて今年は…。
どっこい、再編2年目の今年は受験者が半減してしまいました。(前期6.2倍→3.1倍へ、後期18.7→8.5倍へ)
まあ、再編初年は高倍率で、翌年は低下し、そして3年目ぐらいにほぼ落ち着くというのが、通常の受験生の志願状況というものでしよう。
ただし、昨年からは前期試験では、釧路校の志願者が、他の分校でも受験できるようになりました。だから、今年の前期試験では、釧路校の277名の受験者のうち、釧路校に来て受験した人は80名しかいませんでした。それに対し約142名が札幌校で受験したのでした。この方法は、受験生にとってはとても有り難いしくみには違いないでしょうね。(後期試験は面接だから、それは各分校に出向いて受験する以外ないわけです)
ところで、岩見沢校の受験者は、昨年も程々の倍率だったのだが、今年はさらに増加した。昨年と違うのは、今年は後期試験も実施したということで、それによる受験者増加はもちろんある。しかし、もう一つの増加要因は、センター試験の教科数減にあるだろう。
昨年は、全学的に5教科が義務づけられていた。しかし、音楽・美術の受験生にとっては、私立の美大・音大受験との科目数の開きが大きすぎるということから、3教科に減らしてもらうことに成功した(スポーツは5教科のまま)。
おかげで、昨年は2倍を切る低倍率に仰天した音楽コースも、今年は3倍を超えホッと胸をなでおろしたのだった。
美術コースは、順調に受験者数を増やしたのだったが、もちろんメインは前期試験だから、合格定員は前期31名、後期8名と、大きく差をつけてある。
今年の美術コースの倍率は、前期が4.9倍、後期が14.8倍だった(もちろん辞退者を見込み若干多めに合格させるから、実際の倍率はもっと低いのだが)。
ところで、後期試験の合格発表は、3月25日あたりに行われることが多い。
しかし考えてみれば、この日程は相当無茶な日程だ。自宅生ではない後期の合格者は、発表を見て、それから、下宿探しに走らねばならない。そして今年は、4月4日の入学式まで9日間しか無い。しかも昨年に続き、合同入学式だから、札幌まで行かねばならない。
誰がみてもこのスケジュールには相当な無理がある。
釧路校の教授会は昨年、合同入学式への反対決議を行った。今年は函館校も反対決議した。しかし、それに対して再編後は絶対的な議決権を持つ学長が、聞く耳を持たないからどうにもならない。
入学式では、「…以上○名の入学を許可する」と、学長がうやうやしく述べる場面があるのだが、入学式に出なくてもすでに入学は許可されている。だから、式に出る出ないは自由なのだから、「オラはそんなとこ行かないよ」ということで済む話ではある。
しかし、最近の学生はスナオだから、入学式をサボルなんてことは良くないと考えてしまうかもしれないね。
あ、岩見沢校への入学生に関しては、札幌の厚生年金会館での入学式は、そんなに負担では無いだろうから構わないとも言えるのだが、釧路・函館はボイコットを促しても構わないと、私は思うのですよ。(以上、3月15日)
▼卒業制作展